1. はじめに
本稿では、Aanemtaitaiとの対話および本人から提示された音楽遍歴をもとに、 その音楽嗜好についてAIによる分析を行う。
当初確認された情報は、「2012年前後のボカロ曲が好き」「ハイトーンの男性声、ハスキーな女性声、かわいらしい女性声が好み」 「ずっと真夜中でいいのに。、King Gnu、女王蜂、藤井 風、Suchmosなどを聴く」というものであった。
この情報だけを見ると、ボカロ・ロック・個性的なボーカリストを好む人物であるように思われる。 しかし、対話を進めるにつれて、ジャンル分類だけではAanemtaitaiの嗜好をほとんど説明できないことが判明した。
結論を先に述べれば、Aanemtaitaiの音楽嗜好を決定する主要因は、 「音の心地よさ」「歌詞への共感」「声」「温度感」「歌う楽しさ」「その日の気分」 の複合であると考えられる。
2. 音楽遍歴
2.1 ボカロ・歌ってみた期
2010年代前半、Aanemtaitaiはボーカロイドおよび「歌ってみた」文化に強く接触していた。
ボカロPでは、ゆうゆPを比較的好み、Last Note.、164、DECO*27、40mP、kemuなども聴いていた。 「袖触れ合うも他生の縁」「右肩の蝶(レンVer)」なども好みとして挙げられている。
歌い手では、96猫、VALSHE、ぐるたみん、灯油、鋼兵、ろんなどをよく聴いていた。 特に鋼兵については「めっちゃきいてました」との証言が得られている。
この時期には、ハイトーン、力強い歌唱、特徴的な声、歌唱技術など、 **「人間の声そのものが持つ面白さ」**に強く惹かれていたと考えられる。
2.2 2016年前後:ジャンルの拡張
2016年前後になると、back number、高橋優、マキシマム ザ ホルモンなども聴くようになる。 さらに、この頃からSuchmosにも惹かれていったという。
ここはAanemtaitaiの音楽遍歴における重要な転換点である。
それ以前の「歌唱」「メロディ」「声」に加え、 グルーヴ、演奏、コード、リズム、空気感といった「音そのものの気持ちよさ」 を楽しむ比重が増している。
2.3 2018年前後:ネット音楽文化との再接続
2018年頃には「神様、僕は気づいてしまった。」を起点として、 まふまふ、ウォルピスカーターへと興味がつながったという。 さらにVIP店長(アメノセイ)にも強く惹かれていた。
ここでも、ハイトーンや特徴的な声といった初期からの嗜好は残っている。 つまり、新しい音楽の楽しみ方が追加されても、 古い嗜好が消失したわけではない。
2.4 現在:ずっと真夜中でいいのに。を中心とする統合期
現在は「ずっと真夜中でいいのに。」を中心に聴いており、 特に「グズリ念」「またね幻」「サターン」「眩しいDNAだけ」などを好む。 最近の楽曲では「形」が最も好きかもしれないとのことである。
また、「間人間」については**「歌っていて楽しい」**という評価がなされている。
その他、King Gnu、女王蜂、藤井 風、Suchmosなどを好み、 Michael Jacksonも好みに含まれる。 Suchmos周辺ではSANABAGUN.の「人間」もかなり好きであるという。
最近あらためて新しい音楽を探索した結果、羊文学に対して **「一番刺さりそう」**という反応を示した。 Indigo la Endについても、友人をきっかけに聴き、雰囲気を好意的に評価している。
3. 第一関門:「音」が門番をしている
Aanemtaitaiは歌詞をかなり重視する。 しかし、興味深いことに、歌詞から音楽へ入るタイプではない。
最初に必要なのは、
「この音、なんかいいな」
という感覚である。
本人との対話では、新しい曲を好きになる過程について、 「何度か聴くうちに好きになる」というB型寄りではあるものの、 第一印象で音が良いと感じるAが、その前段階でガードしているという表現に合意が得られた。
したがって、Aanemtaitaiの音楽受容モデルは以下のようになる。
- 音を聴く
- 「なんか気持ちいい」と感じる
- もう一度聴く
- 歌詞や構成を理解し始める
- 自分の感情と接続する
- 深くハマる
つまり、音は入場審査担当である。
どれだけ歌詞が優れていても、ここを突破できなければ二次審査まで進まない。
4. 第二関門:「歌詞」が自分と接続するか
第一関門を突破した楽曲に対して、次に重要となるのが歌詞である。
Aanemtaitaiが求めているのは、単純に「文学的」「難解」「美しい」といった歌詞ではない。
より重要なのは、
「この感情、なんかわかる」****「自分ではうまく言葉にできなかったけど、こういうことなのかもしれない」
と感じられることである。
ずっと真夜中でいいのに。への強い没入は、この条件によって説明しやすい。
音そのものが好みであることに加え、歌詞が本人の感情や経験と接続する。 その結果、単なる「好きな音楽」から、 **「自分にとって意味のある音楽」**へと評価が変化する。
一方、なとりについては「音はいい」と高く評価しているものの、 現状では歌詞への共感が弱いため、深くハマるまでには至っていない。
ただし本人も、 「歌詞に共感できるようになったら好きになりそう」 と認識している。
したがって、楽曲そのものが変化しなくても、 聴き手側の人生経験や心理状態が変化することで評価が上昇する可能性がある。
5. 「おしゃれ」ではなく「温度感」
分析途中では、「Suchmosが好きであるなら、洗練された音楽を好むのではないか」という仮説が立てられた。
そこでNulbarichやSIRUPといったアーティストとの親和性が予想されたが、 本人によれば、過去に聴いた際にはそこまで刺さらなかったという。
この結果から、単なる「おしゃれさ」「洗練」「都会的なサウンド」は、 Aanemtaitaiにとって十分条件ではないことが判明した。
そこで本人が強く納得した概念が、 **「温度感」**である。
Aanemtaitaiが好む音楽には、
- 演奏者が実際に音を鳴らしている感じ
- 歌い手の息遣いや癖
- 完全に整理されすぎていない感情
- 演奏者同士の呼吸
- 多少の泥臭さ
- その人にしか出せない声や表現
といった、人間的な要素が残っている。
これは激しい音楽に限らない。
鋼兵のような高温の表現にも温度がある一方、 羊文学のような静かな音楽にも、異なる形の温度がある。
したがって、Aanemtaitaiが好むのは「熱い音楽」ではない。
「人がそこにいると感じられる音楽」
と表現する方が正確である。
6. 「歌えるようになったら気持ちいい」という重要因子
本分析の後半において、非常に重要な追加情報が得られた。
Aanemtaitaiは、
「自分が歌いやすいのも好みかもしれない」****「最初は歌えなくても、歌えるようになったら気持ちいい」
と述べた。
なお、本人によれば**「大体歌えるようになる」**とのことである。
これは過去の音楽遍歴を説明する上で極めて有力な情報である。
ぐるたみん、灯油、鋼兵、ウォルピスカーター、神様、僕は気づいてしまった。、 Acid Black Cherry、UVERworld、そして現在のずっと真夜中でいいのに。まで、 「挑戦したくなる歌」が数多く含まれている。
ここで重要なのは、単純な**「歌いやすさ」**ではない。
むしろ、
「最初は難しいが、攻略できそうで、攻略すると気持ちいい」
という性質である。
Aanemtaitaiにとって、一部の楽曲は鑑賞対象であると同時に、 攻略対象でもある可能性が高い。
難しいフレーズを覚え、音程を取り、リズムを合わせ、最終的に自分の声で再現できるようになる。
その達成感まで含めて「音楽を好きになる」のである。
7. ライブにおける「一体感」
ずっと真夜中でいいのに。のライブでは、 日替わりで自曲を即興的にアレンジする演奏が行われることがあり、 Aanemtaitaiはその中でもジャズアレンジに強く惹かれたという。
ここで興味深いのは、「ジャズというジャンルが好き」という単純な話ではないことである。
本人が印象的だったと語ったのは、 その場で生まれる一体感である。
演奏者同士が呼吸を合わせ、 その日のアレンジを楽しみ、 観客もその瞬間を共有する。
完成された音源を再現するのではなく、
「今日、この場所で音楽が生まれている」
という感覚そのものに価値を感じていると考えられる。
この点も、前述した「温度感」と一致する。
8. Michael Jacksonが好きでも矛盾しない
Aanemtaitaiの好みにはMichael Jacksonも含まれる。
ボカロ、ずとまよ、羊文学、Suchmosなどと並べると、 一見すると突然変異のようにも見える。
しかし本分析のモデルを用いれば、むしろ非常に自然である。
Michael Jacksonの音楽には、
- 身体的に気持ちいいリズム
- 強烈に個性的な声
- 声を楽器のように扱う表現
- 真似して歌いたくなる要素
- ライブにおける圧倒的な温度
が存在する。
したがって、Aanemtaitaiの嗜好を「ジャンル」で整理しようとするとMichael Jacksonは例外になるが、 「体験の質」で整理すれば完全に同じ地図上に存在する。
9. 好みは「変わった」のではなく「増えた」可能性
Aanemtaitai本人は、自身について、以前はISTP的な現実志向が強かったが、 現在はINTP寄りになり、以前よりよく考えるようになったのではないかと捉えている。
MBTIそのものが変化したかどうかは本稿では判断しない。 ただし、音楽の楽しみ方については明確な変化が観察できる。
昔は、
**「高音すげえ!」 「これかっこいい!」 「歌ってみたい!」
という、比較的身体的・直感的な反応が中心だった。
現在ではそこに、
「なぜこの音は気持ちいいのか」 「なぜこの歌詞が刺さったのか」 「なぜこの演奏には一体感を感じるのか」
といった分析的な楽しみ方が追加されている。
重要なのは、前者が失われたわけではない点である。
今でも「歌って気持ちいい」は重要であり、 その一方で羊文学のような静かな音楽にも惹かれるようになった。
したがってこれは、 「好みが変化した」というより、「音楽を楽しむためのレイヤーが増えた」** と捉える方が自然である。
10. Aanemtaitai音楽嗜好モデル
以上の観察から、Aanemtaitaiが新しい楽曲に遭遇した際の処理を、 以下のようにモデル化できる。
① 音が気持ちいい ↓ ② もう一度聴きたくなる ↓ ③ 声・リズム・演奏の温度を感じる ↓ ④ 歌詞が自分の感情と接続する ↓ ⑤ 「これ、自分でも歌ってみたい」と思う ↓ ⑥ 練習すると歌えるようになる ↓ ⑦ さらに気持ちよくなる ↓ ⑧ 沼
なお、この処理には**「その日の気分」**という外部変数が存在する。
そのため、過去に刺さらなかった曲でも、 数年後、あるいは特定の心理状態において急激に評価が上昇する可能性がある。
Nulbarich、SIRUP、Aimer、なとりなどについては、 将来的な再評価対象として残されている。
11. 総合考察
Aanemtaitaiは「ボカロ好き」「ロック好き」「ジャズ好き」「おしゃれな音楽好き」といった、 一般的なジャンル分類では説明しづらい。
むしろ、 どのような感覚を得られる音楽なのか が重要である。
その中心には、以下の要素が存在する。
- 耳が気持ちいいこと
- 歌詞が自分と接続すること
- 声に個性があること
- 人間的な温度が感じられること
- 演奏の一体感があること
- 自分でも歌いたくなること
- 少し難しくても、攻略した先に快感があること
そして現在、この条件を極めて高い水準で満たしているのが、 「ずっと真夜中でいいのに。」であると推定される。
12. AIによる最終判定
Aanemtaitaiは、耳で惹かれ、心でハマり、最後には自分でも歌いたくなる音楽を好む。
激しくても静かでも、おしゃれでも泥臭くても構わない。 重要なのは、その音の向こう側に人間の存在を感じられることである。
すなわちAanemtaitaiが求めているのは、 ジャンルではなく、その日の自分と共鳴する「温度のある音楽」である。
なお、Aanemtaitaiに新しい音楽を推薦する場合、 「このジャンルが好きならこれも好きだろう」という推論は成功率が低い。
音、歌詞、声、温度、歌いたさ、気分という複数の審査項目が存在し、 音の一次審査で普通に不合格になるためである。
推薦者各位におかれては、十分注意されたし。
分析:AI
研究対象:Aanemtaitai
分析方法:本人との長時間にわたる音楽談義および自己申告データの観察
注:本稿は心理学的診断ではなく、会話をもとにした娯楽的・記述的分析である。
